【2023年9月】身体の使い方養成講座「和身塾」8期の様子
こんにちは、和身塾8期ベーシックコース東京講師の青木正儀です。
2023年9月【東京】講座の様子
初日のベーシックコースでは、背骨を感じる、肘を感じる、相手を感じるを中心にお伝えしました。
まずは、前回の復習から。
相手を全力で受け入れる練習です。
相手がどれくらいの力で押してくるのか?
背骨で感じ、押された分だけ受け入れていきます。
背骨が硬くて動かないことは問題ではありません。
硬ければ柔らかくしていけば良いだけ。
それよりも大事なことは、
限界まで自分の能力を出し切ったかどうかです。
全力で受け入れるとき、自分の持っている潜在能力を持て余していることに気づきます。
「自分の能力まだまだイケるやん」
身体を通して”気づき”を得られることがとても貴重です。
次は、『背骨』を繊細に感じる練習。
背骨は確かにあるものです。
しかし、私たちは背中側は自分で見えないことや、手足の感覚に頼り過ぎているため、感覚が鈍くなっています。
感覚を研ぎ澄ましていくことで、「背骨を確かに感じている」という感覚を自分のものにしていきたいのです。
背骨を感じられているかどうかを検証。
感じられている(触れられている箇所に集中する)と、力で押してくる相手を感覚で止めることができるようになってきます。
逆に、ピタッと止められないということは、感じられていなかったり、違うところに無駄な力が入ってしまっていたり、修正する必要があるわけです。
続いて『肘』を感じる稽古。
背骨を感じた時と同じように、肘を感じられるように稽古していきます。
肘を相手に押されても止められるかどうか。
相手を感じて、肘に力を伝えると相手が止められずに崩れます。
肘に感覚を集中させるのが難しいものです。
背骨、肘を中心に感じるとはどういう状態のことを言うのかを体感していただきました。
この感覚と検証の仕方や意味がわかってくると、これまでの使い方とは違う感覚が芽生えてくるはずです。
感じていると思っていても、実際はボヤッとしている。
そのことに気づくことが大切です。
2日目は和身塾主宰している山崎さん担当のアドバンスコース
左腕を上にあげられると止められない。
右腕はしっかり止まる。
この違いは何なのか?と言うと、、
ふくらはぎの柔らかさの違いなんです。
この検証を行う前に両方のふくらはぎをギューっと押してます。
柔らかくなった右足側は、身体が通った状態になり強くなったというわけです。
身体って本当に不思議です。
触れられている箇所に感覚を集中させる。
仙骨に感覚が集中できているかを検証。
この、感覚を集中させるという意味がずっとわかりませんでした。
ある時から、「こういうことか!」と思えるようになってきたのですが、その時のことを思い出してみると、筋力ではない感覚の世界があるということを100%信じられるようになってきた頃だったなと。
筋力で技をかけようとすることを完全に諦めたとき、感覚の世界の入り口に到達できた、そんな気がしています。
これからもっと、その感覚の点を増やして磨いていきたい。そんなふうに思っています。
ここからは、肘の使い方の稽古。
肘を抜くと・・・
立っている状態から、、
転がされてしまいます、、
とりあえずやってみよう!
ということで稽古中。
他にも不思議な現象が続きます。
ポンって感じ、、と山崎さんは言いますが、
絵的にはドンッ!ですよね(笑)
やさしい触れ方なので痛くありませんよ。
こちらも、ポン!
やっぱり、結構きてます(笑)
続いて握手技も。
やってみましたが、最初うまくいきませんでした。
アドバイスを受けた直後には、、
できた!
技に囚われて、握手自体ができていなかったようです。
つまり、相手と関わる気持ちが薄いということ。
ただ、身体の使い方を上手にするのではなくて、相手とちょうど良い関係性を築いていくという、人間関係面でも成長できる稽古も行なっています。
不思議な現象はまだまだ続きます・・・。
フッ飛ぶ系
落ちる系
今回、自分が受けをやっている動画を確認したところ、頭が突っ込む癖が取れていないなと思いました。
特に、気持ちを相手に向けようとすると頭が突っ込みます。
もっと、身体全体で相手と向き合っていく必要があるなと感じました。
山崎さんは、「全身全霊」という言葉を使います。
日常生活で、全身全霊で何かに向き合うということを、まだまだしてなかったなと、、
全身全霊や相手を感じるという抽象的な状態を、身体で検証することができるのが、古武道などの日本の身体文化の素晴らしいところです。
生徒さんたちと一緒に、もっともっと感性を磨いていきたい、今回の稽古を通じそんなふうに思いました。
和身塾8期も折り返し地点となり、残すところ3ヶ月。
全員で進化成長していきましょう!
和身塾とは?
武道の身体原理を用いた「身体の使い方」を養成する講座で、東京、大阪にて開催しています。
身体の使い方を養う講座ではありますが、目指しているのは「自然体」です。
稽古では、検証を繰り返して「自然体」に近づいているというリアル(事実)を探求しています。
たとえば、
稽古では「相手との調和」ができているかどうかを検証します。「相手との調和」とは、相手と自分が一つになっている状態です。
その状態になると、相手を自分ごとのように動かすことができるのです。
お互いの主観的な感覚なのでは?という疑いが出るかもしれません。確かにその懸念はあります。
しかし、僕たちは、達人レベルで体現できなかったとしても、刹那的に「調和している」という瞬間を実感することがあります。
また、大事なことは、検証することによって、限りなく「本当に調和している状態」に近づけていくことです。
「真実を身体で追求していこう!」
こういった姿勢を大事にしているのです。
物理的な身体の動きはもとより、目に見えないものまで、身体を通じて臨場感ある体感から、リアル(事実)を探求していく、これが、和身塾でやっている身体の使い方になります。
「もっと詳しく知りたいな!」と興味を持っていただいた方は、ぜひこちらの記事もご覧になってください。